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蕾は開き咲きほこる
第1章 愛しい人
「ええ。私も汐里(しおり)の事を誰よりも愛していますよ」
光春さんの言葉にホッとする私がそこにいた。
もう2度とあんな言葉は聞きたくはないし、あんな事を考えて欲しくはなかった。
だから光春さんから愛していると言われると心からホッとする。
「大丈夫……もう2度あんな事は言いませんから。ですから……」
そこまで言葉にした光春さんは顔を寄せてキスをしてくれた。
チュッチュッと触れるだけのキスを何度も交わし、それだけでは物足りなくなった私たちのキスは次第に深くなる。
肉厚な光春さんの生温かな舌が私の舌を捉え絡めてはお互いの唾液が混ざり合うほど激しく、卑猥な音を寝室に響かせる。
その音さえも今の私には媚薬のようで、落ち着いていた身体を疼かせる。
あんなに何度もイッたのに、私の身体は貪欲に光春さんから受ける快楽を欲しがり淫らになる。
それが今の私……光春さんと出会ってから目覚めた私自身が知らなかった女の部分。