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蕾は開き咲きほこる
第5章 楽しい時間

「よかったですね。――それよりも桜子さんは坂上さんに優しいですね」

カウンターに頬杖を突きながら私たちの会話を聞いていた課長は何だか嬉しそう。

「当り前よ。光春くんが初めて連れてきたお友達ですからね。それにコーヒーを好きになってくれたって言われたら嬉しいじゃない?それと光春くん、汐里ちゃんは豆が無くなっても一人で来れないかもしれないから、そこはちゃんと気を付けて連れてきてちょうだいね、汐里ちゃんの一番好みの豆を見つけるんだから」

「あっ、大丈夫、です。一人でも、来れます」

これ以上課長に迷惑かけたくなくて断ると、桜子さんはダメよと言って課長に私の事をお願いする。

「光春くんだってそう思うでしょう?だから慣れるまでよろしくね。まぁ、慣れても一緒に来てくれたらうれしいけど?」

こんなお願いをされて課長も迷惑のはずだと課長を見ると、強引な桜子さんに呆れいているようで、桜を見に行く時も強引だったことを思い出した。

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