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蕾は開き咲きほこる
第5章 楽しい時間
桜子さんが頑固で強引なのは理解している。
理解していても素直に頷けなかった。
「通り道ならまだしも、逆方向なのに送ってもらうわけにはいきません。それに、もっと雨がひどくなった課長が濡れてしまって――」
「それだったら大丈夫よ」
私と課長の間に入ってきたのは桜子さん。
「戻ってきたら私が光春くんの家まで送って行くから気にしなくていいわよ」
「えっ?あなたの運転する車に乗んですか?」
桜子さんの言葉に目を見開いて驚く課長に、桜子さんは頬を膨らませて反論する。
「悪かったわね、運転が下手で!!でも、あの時はたまたま雨で見づらかったのよ」
「たまたまって、今日もその雨なんですよ。あんな怖い思いは二度とごめんです!!」
「だったら光春くんが運転すればいいでしょ!そこからは一人で運転して帰るから!!」
「運転して帰るって……その方が怖いんですよ。とりあえず坂上さんを送って来ますから、それから話しましょう。車を回しますから待っててください」
理解していても素直に頷けなかった。
「通り道ならまだしも、逆方向なのに送ってもらうわけにはいきません。それに、もっと雨がひどくなった課長が濡れてしまって――」
「それだったら大丈夫よ」
私と課長の間に入ってきたのは桜子さん。
「戻ってきたら私が光春くんの家まで送って行くから気にしなくていいわよ」
「えっ?あなたの運転する車に乗んですか?」
桜子さんの言葉に目を見開いて驚く課長に、桜子さんは頬を膨らませて反論する。
「悪かったわね、運転が下手で!!でも、あの時はたまたま雨で見づらかったのよ」
「たまたまって、今日もその雨なんですよ。あんな怖い思いは二度とごめんです!!」
「だったら光春くんが運転すればいいでしょ!そこからは一人で運転して帰るから!!」
「運転して帰るって……その方が怖いんですよ。とりあえず坂上さんを送って来ますから、それから話しましょう。車を回しますから待っててください」