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蕾は開き咲きほこる
第6章 私の頑張り
ここに来て一番に後悔したのはこの事だった。
小人数だと思って安心していた私が、わらわらと増えてくる同級生の男性が怖くないはずがない。
だからこそ課長のそばからはなれたというに、こうやって誰かが気を使ってか話しかけてくる。
気を使ってくれるのは有難いと思うけど、私としては構わないでほしかった。
だけど話しかけられたら無視することもできない。

「キミ、光春の会社の部下なんだってね。会社での光春ってどんな感じ?やっぱり無口なわけ?」

「あっ、えっと……むっ、無口、ですけど……私たちの事、きちんと、みっ、見ててくれて、すっ素晴らしい、上司……です」

恐怖心を抑えながら質問された事をどうにか答える事ができた。

「模範解答だね。――でも、分かる気がするよ。あいつって無口で友達いなさそうだけど人気あるんだよな。女だけでもなく男にも。だから急な誘いでも光春会いたさに集まってくる。俺も用事あったけど光春に久しぶりに会いたくて来たってわけ」

彼の話を聞いて、私の知らない学生時代の課長の姿を知りたいと思った。

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