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蕾は開き咲きほこる
第6章 私の頑張り

課長の言葉に彼は私の手を離してその場に立ち上がり、それと同時に課長が座り確認するように話しかけてくれる。

「怪我をしていますね。触りますがいいですか?」

課長だったら怖くないとコクンと頷くと、課長の手が私の手にそっと触れた。
それは私が大丈夫だと言っても気にしてくれているような触り方で、あれだけ怖かった気持ちがスっと消えていくような感じだった。

「結構切れていますね。洗ってから消毒しましょう。立てますか?」

「……はい、大丈夫、です」

課長の手に支えられながら立つと、そのまま一緒にトイレに入って傷の手当てをしてくれた。

「すっ、すいません、ご迷惑をかけて」

「坂上さんが謝ることではありませんよ。それよりみんなが心配していますので戻りましょう」

課長に促されて店内に戻ると、店内はシーンと静まり返っていて、戻った私たちにすべての人たちの視線が注がれ怖くて身動きが取れなくなった。

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