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蕾は開き咲きほこる
第6章 私の頑張り

「坂上さんは、ちゃんと変わってますよ」

フッと私に降り注ぐ太陽の日差しが遮られたと思ったら、課長の優しい声が耳に届き、顔をあげると私の荷物を持った課長が心配そうに私を見下ろしてた。

「坂上さんはちゃんと変わってます」

もう一度言ってくれた言葉に首を横に振った。

「かっ、変わって、ません。だから、怖くてっ、逃げ出して、課長に、迷惑かけてっ……変わる、努力をしても、変われない」

どう足掻いたって簡単には分かれない。
それは嫌というほど私が分かっていた事なのに、課長や羽間さんの優しさに変われたと勘違いしていた馬鹿な女。

「変わる努力をすることが変った事への第一歩だと思いますよ。それに社内では確実に変わってます。今朝もいいましたよね。社内で坂上さんの笑い声が聞こえてくるようになったと。いつもオドオドして雑談をしなかったあなたが今では休憩中に同僚と話をすることができるようになった。これは変わったことではないんですか?」

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