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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い

「紫陽花と滝の写真も好きだったけど、かたつむりと紫陽花っていうのも良いね。撮る視点が面白いよ」

それは6月の半ばに紫陽花を見に行った時の写真。
薔薇の時に課長が薔薇と蜂の写真を撮っていたのを思い出し、葉っぱについているかたつむりを見つけた瞬間に迷わず撮った写真だった。
撮った写真を課長に見せると、同じアングルで撮った写真を見せてもらいお互いに笑いあったのを思い出す。
それから写真を撮った後に品評会のように見せあうようになった。

「季節季節の花を撮って待ち受け画面にするのも坂上さんらしいかも」

「そう、ですか?」

「うん。坂上さんって植物とか動物とか好きそうじゃん。そういう自分の好きなモノを身近に感じられるって幸せじゃない?俺、バイク好きだからさ。俺の待ち受け画面は今乗ってるバイクなんだよね」

羽間さんは普段からにこやかな人だけど、バイクの話になればその輝きは増し、その笑顔を見ていれば本当にバイクが好きなんだなと伝わってくる。

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