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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い
「でも、坂上さんの待ち受け画面より殺風景か」
見せてもらった待ち受け画面は、どこかのお店の前で撮ったのか工場の建物が写りこんだバイクの写真だった。
「このバイクさ、バイク乗るようになって憧れてたバイクでさ、やっと去年買ったんだ。嬉しくて嬉しくて店の前で撮って待ち受けにしたんだけど……なんか坂上さんの写真見た後だと俺の写真色褪せるじゃん」
「そっ、そんな事ないですよ。」
「そんな事あるの!!なんかムカつく!!」
さっきまでにこやかだった羽間さんは急に不機嫌になり、口を尖らせたまま残っていたサンドウィッチを口に頬張って缶コーヒーで流しこんだ。
そしてそのまま机に突っ伏し、私のスマホと自分のスマホを見比べながら子供のように拗ねはじめた。
仕事はしっかりこなして社内でもムードメーカー的存在の羽間さんは、何かのスイッチが入ると子供のように拗ね始める。
そのギャップが可愛いと、GW直前の一件もあり年上の女性に人気があったりする。