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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い
そこまで一気に話した桜子さんは、両目に浮かんだ涙を拭き、フーっと深呼吸を何度も繰り返した。
その行動で、ご主人の死を言葉にするのが未だに辛いのだと分かった。

「あっ、あの、もういいです。辛い事、思い出せてごめんなさい」

もう、これ以上辛い事を思い出してほしくなくて言葉にすると、桜子さんは静かに首を横に振った。

「私は大丈夫。こんなこと聞かされる汐里ちゃんの方が嫌かもしれないけど汐里ちゃんには聞いて欲しいの。じゃないと私と光春くんのこと誤解したままでしょ?それは汐里ちゃんにとっても光春くんにとっても良い事じゃないと思うし、それに、やっと前に進もうとしている光春くんの為にも誤解はといておきたいの」

だから最後まで聞いてねと言われると聞くしかなくて、時々言葉を詰まらせながら話す桜子さんの言葉を静かに聞いた。

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