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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い
「そう……私が怒って帰った時、主人に言われたんですって。桜子の事をよろしく頼むって……主人的には帰りの道のりの事を頼んだと思うんだけど、光春くんにとっては私のこれからの人生を頼むって言われた気持ちになったみたい、最後の言葉だったからね。だから光春くんにとって私は、亡き親友から託された最後の願いなんだと思う。だからね、傍にいて支えてくれるし執拗以上に気にかけてくれる。それに甘えてた部分もあるの。それを見て、汐里ちゃんは私と光春くんの事を勘違いしたのよね。それだけ、私たちはお互いに依存してた。じゃないと前に進めなかった。だけどね、それも終わりかなって汐里ちゃんがお店に顔を出すようになって気が付いたのよ」
桜子さんの話で桜子さんと課長との関係の誤解は解けたと思う。
だからと言って、そこに恋愛感情が全くないとは言い切れない。
そこから始まる恋愛だってあると思うから……
それを桜子さんに話すと、桜子さんは「馬鹿ね」と笑った。