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蕾は開き咲きほこる
第8章 冬空の下で
桜子さんが事故にあって2か月、金色に染まっていた銀杏も全て散り一枚の葉もない冬になっていた。
2か月も経てば怪我の方も順調に回復し、ギブスが取れたのが昨日の事。
この2か月の間、桜子さんの言う通り私と課長は毎週のように一緒にお見舞いに来ていた。
自分の過去の話をしてくれた日から私と課長をくっつけようと言葉巧みに仕掛けてくるけど、最近ではあからさますぎて正直困ってる。
桜子さんの気持ちは正直ありがたいとは思うけど、課長の気持ちが分からない以上、課長と私の間に波風を立ててほしくはないというところが正直な気持ちでもある。
それは今の関係が心地良いから。
私の気持ちを課長が知って、今の関係が崩れるのを恐れていた。
それに、桜子さんが自分から離れていこうとしているのを肌で感じている課長はどこか寂しそうで、見ている私の方が辛くなる。
亡き親友から託された願い。
それを叶えられなくなるのが課長にとってとても寂しい事なんだろうと思えた……
2か月も経てば怪我の方も順調に回復し、ギブスが取れたのが昨日の事。
この2か月の間、桜子さんの言う通り私と課長は毎週のように一緒にお見舞いに来ていた。
自分の過去の話をしてくれた日から私と課長をくっつけようと言葉巧みに仕掛けてくるけど、最近ではあからさますぎて正直困ってる。
桜子さんの気持ちは正直ありがたいとは思うけど、課長の気持ちが分からない以上、課長と私の間に波風を立ててほしくはないというところが正直な気持ちでもある。
それは今の関係が心地良いから。
私の気持ちを課長が知って、今の関係が崩れるのを恐れていた。
それに、桜子さんが自分から離れていこうとしているのを肌で感じている課長はどこか寂しそうで、見ている私の方が辛くなる。
亡き親友から託された願い。
それを叶えられなくなるのが課長にとってとても寂しい事なんだろうと思えた……