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蕾は開き咲きほこる
第8章 冬空の下で

「ホットワインでも飲みましょうか」
身体も冷え始めた頃、シナモンの香りがするホットワインを飲んでひと休みすることにした。
だけど会場の席はどこもいっぱいで、ホットワインを買って近くの公園に足を延ばすことになった。
会場から少し離れていると言っても、同じようにホットワインをもって流れてきている人もいるし、規模は小さいけどイルミネーションもあって会場の雰囲気は楽しむことができた。
その中にあるベンチにふたりで座り、ホットワインを飲む
「あっ、美味しい……シナモン入りのホットワイン、初めて飲みました。香りも良いし身体が温まって美味しいですね」
口をつけようとすると、ワインの芳醇な香りとシナモンの香りがフワッと広がり、一口飲むと、それは身体全体に広がり身体の芯から温まっていく。
それに何と言ってもカップのイラストが可愛くて、これだけを買いに来る人がいると聞いた時は納得した。

