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蕾は開き咲きほこる
第10章 クリスマス

「その動揺っぷりは正解なんだ。汐里ちゃんと光春くんがねぇ~~」
「まぁ、誰も驚かないけどね」
「そうそう、いつ付き合いだすのかってヤキモキしてたぐらいだし」
「好きあってるのに中々くっついてくれないんだもん。桜子ちゃんじゃないけどお節介焼きたくなるわよね」
「これで、ふたりの子供の顔でも見れたら心残りはないんだけどね~」
「それ、飛躍しすぎだって高畑のおばあちゃん」
「そうかね~、老い先短い身だからね。光春くんと汐里ちゃんの幸せな姿を見たいんだよ」
勝手に盛り上がる皆さんの言葉に逃げ出したくなった。
だけど、当然のように私と光春さんのつきあいを受け入れてくれたことは嬉しかった。
そんな話をしていると光春さんから後5分で到着すると連絡が入り、ツリーの明かりと室内の明かりを消し、クラッカーを持って桜子さんたちが戻ってくるのを待った。
少し待つと光春さんの車が駐車場に入り、桜子さんの明るい声が聞こえた。

