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蕾は開き咲きほこる
第11章 イブの奇跡
「汐里」
名前を呼ばれて顔を上げるとチュッとキスをされ、不意打ちに驚いているともう一度顔を寄せてキスをしてくれた。
少し唇を開けば光春さんの温かな舌が滑り込み口内を荒らして私の舌を絡めとる。
緩やかだったキスも次第に激しくなり、激しくなればなるほど昨晩の熱が蘇る。
一度沈下した炎が再び燃え上がるような、そんな感覚だった。
だから唇が離れると寂しさが私を襲う。
それは光春さんも同じようで、耳朶を撫でながら甘い声で囁いて私の心をくすぐる。
「汐里、身体が辛くなければもう一度抱きたい」
耳にかかる吐息でさえ感じてしまうほど、私の身体は欲情して熱を帯びていた。
「汐里?」
耳朶を甘噛みしながら囁かれ抵抗なんてできなかった。
このままもう一度抱かれたいと、私は小さく頷いた。
「身体が辛かった遠慮なく言ってください。無理だけはさせたくありませんから」
そう耳元で囁いた光春さんは、首筋に舌を這わせながら丹念に私の肌に口づけをしていった。