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蕾は開き咲きほこる
第13章 友人
「さて、そろそろ行きましょうか?お昼頃に行くとしか言っていませんが遅くなるのも悪いですから」
光春さんの言葉に腕時計を見ると11時半を回っていた。
ここからは遠くはないと聞いていたけど、御節を用意して待っていてくれているからと足早に約束の場所に向かった。
「汐里ちゃん、光春くん、いらっしゃい」
玄関のドアを開けて私たちを快く迎えてくれたのは、エプロン姿の桜子さん。
「あ、あけまして、おめでとうございます」
玄関先で新年の挨拶と共に頭を下げると、桜子さんも私に合わせて頭を下げて新年の挨拶をしてくれた。
「あら、ご丁寧にありがとう。こちらこそ明けましておめでとうございます。光春くんも」
「ええ、あけましておめでとうございます」
新年の挨拶をして頭を上げると、なんだか可笑しくて3人して笑った。
「とりあえず上がってちょうだい。話は飲みながらでも」
桜子さんに促されるままリビングに足を踏み入れると、桜子さんだけだと思っていたリビングに先客がいた。