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蕾は開き咲きほこる
第13章 友人
『私たちがつきあったとしても、光春さんと桜子さんのつきあいはかわりませんから』
私はどうしても一緒に過ごして欲しくて、その日は珍しく自分の意見を曲げなかった。
そして、最後には苦笑いをしながらOKしてくれた。
「あの時、渋ってたのはこういうことだったんですね。何度も大丈夫っていう桜子さんの言葉を信じずに先走っちゃってごめんなさい」
今の状況を見れば私のやったことは余計なお世話で、桜子さんに取っては迷惑この上ない行為だと分かり頭を下げた。
「汐里ちゃん、頭をあげてよ。ちゃんと言わなかった私が悪いんだから。でも、誘ってもらえて本当に嬉しかったのよ。光春くんには汐里ちゃん、私には祥というパートナーができて、これからは別々の道を歩いていくんだなって思ってた矢先だったから。これが最後かもって思うとみんなで会う方を優先しちゃったのよ。事後報告だったけど祥も快くOKしてくれたしね」