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蕾は開き咲きほこる
第13章 友人
鼻をかんだばかりなのに次から次へと涙が溢れてくる。

「あ~、ごめんごめん。泣かせるつもりじゃなかったのよ」

もう一度桜子さんの胸の中に引き寄せられると、我慢できなくなってその胸にすがって泣いた。
光春さんの腕の中も安らげたけど、女性の腕の中はまた違う安らぎがあった。

「泣いたりして、ごめん、なさい」

「いいのよ。これが女の友情なんだから」

桜子さんの言葉を聞きながら、午前中に引いたおみくじを思い出していた。
友人の欄には“一生の友達と巡りあえる”と書かれてあったはずだと思い、私はカバンから手帳を取り出して挟んでいたおみくじを取って広げた。

「今日、引いたおみくじ……一生の友達と巡りあえるって……」

「あら、大吉じゃないの。新年早々ついてるわね。私なんて末吉だったわよ。祥のやつは大吉でイヤになっちゃう」

プンと拗ねる桜子さんが少し可愛く見えた。


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