この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕾は開き咲きほこる
第2章 本来の私
課長は無口で人と馴れ合う事を嫌う人だった。
いつも淡々と仕事をこなし、完璧で妥協を許さないところがある。
かと言ってワンマンかと言えばそうではない。
部下の性格を理解したうえで仕事を割り振り、信頼して仕事を任せてくれる。
何かあれば矢面に立って私たちを守ってくれるし、理不尽なことがあれば上司に進言してくれるから部下からも上司からも信頼は厚い。
その課長が次の日の会議に必要な書類を水木さんに丸投げするのはどう考えてもおかしいし、あの書類がそのままだったら簡単に終わるような量ではなかった。
「課長が残業して、ある程度作ってくれたって事?」
「えっ?そうなの?」
独り言のようにつぶやいた私の言葉に羽間さんは変な声を上げた。
「あっ、いえ……分からないですけど、私が帰る時点では結構残ってたんです。1時間ぐらいで終わる量じゃなかったかと……」
考えてもそうとしか思えなかった。
メールの真意は分からないけど、課長だったら仕事の残量を見てフォローしてくれたと思えば納得できる。
いつも淡々と仕事をこなし、完璧で妥協を許さないところがある。
かと言ってワンマンかと言えばそうではない。
部下の性格を理解したうえで仕事を割り振り、信頼して仕事を任せてくれる。
何かあれば矢面に立って私たちを守ってくれるし、理不尽なことがあれば上司に進言してくれるから部下からも上司からも信頼は厚い。
その課長が次の日の会議に必要な書類を水木さんに丸投げするのはどう考えてもおかしいし、あの書類がそのままだったら簡単に終わるような量ではなかった。
「課長が残業して、ある程度作ってくれたって事?」
「えっ?そうなの?」
独り言のようにつぶやいた私の言葉に羽間さんは変な声を上げた。
「あっ、いえ……分からないですけど、私が帰る時点では結構残ってたんです。1時間ぐらいで終わる量じゃなかったかと……」
考えてもそうとしか思えなかった。
メールの真意は分からないけど、課長だったら仕事の残量を見てフォローしてくれたと思えば納得できる。