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第17章 独占欲

『そんな風に思ってくれてるなんて……嬉しいです』

『嬉しい？』

私の言葉の意味が分からないように首をかしげる光春さん。
その行動さえも愛おしく感じてしまう。

『はい。光春さんと付き合いだして自分自身変われた思います。だけど、まだ自分に自信が持てない時もあって、光春さんはこんなに素敵だからこんな私でいいのかなって思う時があるんです。もちろん光春さんの気持ちは伝わってます。だけど……こんなに好きなのは私だけかもしれないって……だから嬉しかったんです。嫉妬する光春さんも、弱みを見せてくれる光春さんも。だから謝らないでください。私は嬉しかったんですから』

言葉にしていると、次第に光春さんの目じりが下がり、握りしめられている指に力がこもる。
そして、私の言葉が終わると同時に唇が重なった。
それは先ほどの荒々しいキスではなくて、とても、とても優しいキスだった。
そのキスが終わると、光春さんは優しい眼差しを私に向けてくれる。