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蕾は開き咲きほこる
第18章 デート

「さすがに待ち受け画面にしたら同僚にばれちゃいますね」
「そうですね……同じ部署なので知られない方がいいかもしれませんね」
今まで具体的に話した事はなかったけど、私と光春さんが付き合っていることは秘密にしていた。
光春さんとつきあっている事がばれて女子社員に絡まれて嫌がらせを受けるのが嫌だったし、最初の方は私みたいな女とつきあっていると分かった光春さんの評判が落ちるんじゃないかと怖かった。
今は、少しだけ自分に自信が持てるようになって卑屈にはならなくなったけど、胸を張って光春さんの彼女ですと堂々と言える勇気はまだない……
「そんなに落ち込まないでください。もしバレたらどちらかが移動になるかもしれません。その方が寂しいので当分はこのままでいましょう。毎日汐里の顔が見れる同じ部署がいいですから」
考え込んでいた私に光春さんは申し訳なさそうに言葉にした。
私が悩んでいることとは少し違うけど、光春さんが気にしている事には賛成だった。

