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蕾は開き咲きほこる
第18章 デート

「そうですね。同僚にバレて移動になるよりは今の方がいいですね」
「はい。何かあれば上司として手助けもできますし、なんといっても汐里の事をずっと見てられますからね――それより、こんな写真はどうでしょうか?一緒にいるのに私と汐里とは分からない写真」
光春さんは私の手を取り、空いた手で地面の方にスマホを向けてシャッターを切りはじめた。
私の頬にキスをしながら、私を横から抱きしめながら、と色々な事をしながらシャッターを切り続けていた。
「光春さん?」
「最後に一枚だけ」
そういった光春さんは、私と向かい合わせになり抱きしめて来る。
ここは有名なスポットで週末だけあって人も多い。
そんな往来の中で抱きしめられ恥ずかしく俯くと、顎をもちあげられキスをされた。
触れるだけの優しいキスだったけど、周りを歩いている人たちは驚き注目を浴びた。
それを気にも留めずにシャッターを押し続ける光春さん。

