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蕾は開き咲きほこる
第19章 おしおき
以前だったら同僚と交わることがなくてそういう噂を耳にすることはなかったけど、交流するようになって良く耳にするようになった。
それが恋愛対象かと言えば疑問だけど、光春さんを悪く言う人はいない。

「この際だからはっきりさせましょう!ずばり!彼女はいるんですか?」

どうです?と詰め寄るふたりに光春さんは笑ってごまかしていた。

「私もそれなりの年齢ですからね。いてもおかしくはないと思いますが……どうでしょうか?」

「なんですか!その返し!!課長!!その待ち受け見せてください!それで検証します」

光春さんの言葉に納得できなかった羽間さんは尚も光春さんに詰め寄り、最後にはポケットからスマホを出せていた。
指紋認証をすると画面が明るくなり、ふたりで撮った写真が浮かび上がってきた。
絡めとったふたりの手だけが天に伸びる待ち受けで、私と光春さんだとは気が付かれる事はなかった――……

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