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蕾は開き咲きほこる
第20章 旅行
上を向けば冬でも空を覆い隠すほどの葉がお生い茂り、あたりを薄暗くしていた。
きっと、こんな場所まで入り込むのは私たちぐらいで、誰に気兼ねすることなく光春さんとのキスに溺れていく。
その間に光春さんの手はセーターの中に滑り込み胸を触り始めた。
親指と人差し指ですり潰すように触られるとゾワゾワとした感覚が広がり、漏れ出る吐息は光春さんの口の中へと吸収されて何度となく消えていった。
絡み合った舌が解けて離れる瞬間もお互いが離れたくないのか糸を引き、お互いに欲情した瞳を向けあう。

「汐里……部屋ではできませんから、ここで、いいですか?」

欲情した瞳を私に向けながら、光春さんはゴクリと喉を鳴らしながら私を欲した。
部屋が別々だとしても近くに桜子さんたちがいるからエッチなことができなのは分かっている。
それよりも、外でするよりも部屋でするほうが安全だという事も分かっていながら、私は頷いた。

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