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蕾は開き咲きほこる
第20章 旅行

「す、すいません、お待たせしてしまって」

私のために30分ほど遅れてしまった夕食に改めて謝罪の言葉を口すると、問題ないと微笑んでくれる。

「気にしないでいいわよ。私たちも食事の前にはお風呂に入りたかったし、やっぱり飲むならお風呂上りが最高じゃない?」

3杯目をおいしそうに飲んだ後は目の前にある料理に箸をすすめる。
目の前には豪華な船盛があり、イセエビやアワビ、タイやヒラメと言った新鮮な刺身が綺麗に並べられていた。
そのイセエビを口にした桜子さんは頬に両手を当てて幸せそうな顔をする。

「ん~~!!美味しい!!幸せ!!!ほらっ、汐里ちゃんも食べなさいよ。お魚は新鮮だし最高よ!他にも次から次へと出てくるから楽しみにしててね」

桜子さんの美味しそうな表情を見ていると食欲がわいてきて自然と箸が伸びる。
イセエビに箸を伸ばして口にすればイセエビの甘みが口の中に広がった。

「ん~~っ!!」

言葉にならないおいしさに唸るしかできない。

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