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蕾は開き咲きほこる
第1章 愛しい人
テーブルの前に座り込んで与えられる刺激を我慢している私を見つけた光春さんは、メガネの淵を人差し指で押し上げながら満足そうに微笑んでいた。

「その表情からして我慢できたようですね」

私を焦らすかのようにゆっくりと歩いてくる光春さんは、手に持ったビジネスバッグを椅子の上に置き、私の前で立ち止まり私を見下ろすだけだった。
そしてポケットの中から黒い小さな物を出して私に見せびらかした。
早く許しが欲しくて、早くスイッチを強にしてほしくて光春さんの足にしがみ付いた。

「あっ、あなたっ、イカッ、イカせて……くだ、さい」

イクことを懇願すると、光春さんは私の前に片膝をつき人差し指で頬をなぞった。
それだけなのに、ゾクリとした感覚が突き抜けていく。
それが合図になったかのように身体はイキ急ぐ。

「イカ、せてっ」

もう言葉を文章になどできず涙目になりながら懇願すると、触れるだけのキスを私に落とし耳元で甘く囁いた。

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