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蕾は開き咲きほこる
第21章 百合は咲き開く
「どうしたの?早く入らないと風邪ひくわよ」
お酒を飲むふたりを見ていると、優子さんが声をかけてくれた。
「あっ、はい」
と返事をしたのはいいけれど、二人からの視線を受けながら浴衣を脱ぐのは気が引ける。
「さっき一緒に入ったじゃない――もう、恥ずかしがり屋さんなんだから」
モジモジしている私を見かねた桜子さんは、わざわざ露天風呂から上がって裸のまま私の前に立った。
そして帯を解かれると、優子さんが着ていた浴衣と違って簡単に帯は解けて下着姿をさらした。
その下着のホックまで取ってくれようとするから、慌てては離れた。
「だっ、大丈夫、です。自分で、できます」
「そう?」
断っても信じていないような視線を向ける桜子さんに断念して、背中を向けて浴衣と下着をとって前を隠しながら温泉につかった。
「ん゛~~……」
冷めた身体には少し熱く感じたけど、冷たかった手足の先がジーンとして温かくなっていく。