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蕾は開き咲きほこる
第21章 百合は咲き開く
「ふぅ~」
温泉に浸かり、身体が温まると自然と吐息が漏れる。
「ため息が出ちゃうほど冬の温泉って気持ちがいいわよね。特に露天風呂なんて最高!!」
桜子さんは恥ずかしげもなく温泉の中で足を大の字にして背伸びをしていた。
立ち込める湯気で見えないといっても、目の前に座っている私からはモザイクがかかっているかのように見えて目のやり場にこまってしまう。
「こらこらっ!女性がみっともない恰好しないの!!」
桜子さんの格好に気が付いた優子さんが桜子さんを窘めると、桜子さんは子供のように口を尖らせていた。
「いいじゃないですかぁ~私たちだけなんだし」
「だからこそよ!男性がいないからって気を抜いていると、大事な時にポロっと出ちゃうのよ。酔った時とかに長野さんの前で両足広げて大事な部分さらけ出しちゃっていいの?」
「大事な部分って……そんなの見慣れちゃってるわよ!!」
はははっと笑いながら開けっぴろげに言い放った。
その言葉を聞いた優子さんはため息をつきながら桜子さんを窘める。