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蕾は開き咲きほこる
第21章 百合は咲き開く
「何言ってるのこの子は!!本当に昔から雑なんだから! いいこと!見慣れてるからと言って大丈夫じゃないの。そういう事をしてる時に大胆になったりするのはいいけど、普通の時にされると呆れられちゃうのよ。男ってね。いつまでたっても女性には恥じらいをもってほしいもの。時代が変わっても奥ゆかしさを求めるものなのよ」
「そんなものなんですか?」
優子さんの言葉にも首をかしげながら理解しがたいようだった。
「そうよ。じゃなきゃ、月日が経つにつれて女としてみてくれなくなるわよ。見てくれなければ他に目がいって捨てられるだけ。長野さんに捨てられてもいいの?」
「ダメ!!それはダメ」
長野さんの事を引き合いに出されると、桜子さんは直ぐに開いていた足を閉じていた。
「ふふふっ、本当に長野さんの事が好きなのね。安心したわ」
桜子さんの行動に長野さんへの愛情を感じた優子さんは、心底安心したかのように優しい笑顔を浮かべていた。