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蕾は開き咲きほこる
第21章 百合は咲き開く

「まぁ、否定はしませんよ。長年思い続けてくれた人だし、やっと末広より好きになれた人ですからね。それより、優子さんだって武史くんに愛されてるじゃないですか。いつみても武史くんの優子さんへの愛情をヒシヒシと感じてうらやましいです、ねっ、汐里ちゃん」

「はい!すごく優しくて素敵な旦那様だと思います」

飲んでいる時を思い出すと自然と言葉になる。
豪快で怖い人だと思ったけど、優子さんだけではなく光春さんや桜子さんを本当に大切にしているんだなと感じた。
以前、光春さんの中学の時の同級生と会ったときは疎外感を感じたけど今回は違った。
私や長野さんが退屈しないように色々と話を振ってくれたり、高校の時の話をしてくれたりと楽しい時間を過ごすことができた。
どんどん酔っぱらっていく中で、ずっと優子さんの傍を離れず、寄り添っていた姿は印象的だった。

「優子さんと武史さんみたいに寄り添えたらと思いました」

まだまだ、先の話。
先の話だけど、ふたりのように寄り添えて生きていけたらいいなと思えるほど素敵なご夫婦だった。

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