この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕾は開き咲きほこる
第4章 変わる日常

「相変わらず強引な人ですね」
「光春くんにはこのくらい強引な方がいいのよ。さっき教えてくれたけど彼女と一緒に朝靄も見たんでしょう?だったら今回も良いんじゃないの?それとも彼女もダメだったりする?」
「ダメではないですが……彼女の方が困るでしょう」
課長はちらりと私の方に視線を向け困った顔をした。
「彼女がOKなら良いってことね。汐里ちゃんはどう?光春くんと出かけるのは嫌?」
「いっ、いえ、嫌では、でも、迷惑ですから」
「迷惑なわけないじゃない。この人ね。本当にイヤならイヤだっていう人よ。だから大丈夫。でかけてらっしゃい。そして使い方を教えてもらうと良いわ。だからこれは私からのサービスね」
桜子さんはウィンクをしながら焙煎された珈琲豆をくれた。
貰っていいものかと課長を見れば、課長は笑う。
「では、珈琲豆もいただきましたし初卸しも兼ねて行きましょうか、天気もよさそうですし」
いつの間にかスマホで調べてくれていたようで、一緒に出掛けることになった――

