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蕾は開き咲きほこる
第4章 変わる日常

「そろそろ休憩にしましょうか」

「あっ、はい」

課長の言葉にはっと我に返り、この場所に連れてきてもらった本来の目的を思い出した。
リュックの中からポータブルコーヒーメーカーとお湯を入れた魔法瓶を出して準備をしていると、課長は小さなタンクみたいなものを出して何かの準備を始めた。
何をするのかと見ているとライターで火をつけて、それがガス缶だと分かった。

「言っておけばよかったですね。熱いお湯のほうが沸くのも早いので坂上さんが持ってきたものを使いましょう。その間に坂上さんは豆を挽きてください。わからなかったら遠慮なく聞いたください」

課長に魔法瓶を渡し、私は桜子さんにもらった豆を挽いた。
桜子さんに説明をされたように、取っ手が長く豆を挽くのに力もいらずに私でも簡単に挽けた。
その後は沸いたお湯を注ぐだけで簡単に本格的なコーヒーができあがった。

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