この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕾は開き咲きほこる
第5章 楽しい時間
「だったらどうしたんだよ」
「水木~~聞いてくれよ~。昼前まで晴れマークだったのに、明日だけ天気崩れて雨になるって出てるんだよ。明日のツーリングどうしたらいいんだよ」
羽間さんは水木さんに縋り付き情けない声をあげた。
羽間さんは大のバイク好きで、天気が良ければ毎週のようにツーリングに行くことは社内では有名だった。
このGWもツーリングでどこかに走りに行く予定だったらしく、それが雨で中止になり落ち込んでいるということだった。
「だったら明後日行けばいいだろう?GWで5日間も休みがあるんだから」
「行けるんだったら凹んでねぇよ。明日しか行けないから凹んでんだろう」
頭を抱えて本気で落ち込んでいる羽間さんに、社内は「なんだ」というように自分の仕事に戻っていた。
だけど私は他の人とは違い、祈るようにして明日の天気予報を調べると、羽間さんの言った通り一日中雨マークに代わっていて私もショックだった。