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蕾は開き咲きほこる
第5章 楽しい時間
「かっ、課長?」
「すみません。まさか羽間くんの事を引き合いに出されるとは思いませんでしたから。坂上さんが羽間くんのように絡まないのは分かっていますので大丈夫ですよ」
いまだにクククッと笑う課長は何だか楽しそうで、羽間さんを引き合いに出したことが恥ずかしくなり自然とうつむいた。
そんな私に気が付いた課長は笑いをこらえながらも謝ってくれるけど顔を上げられず課長を困らせてしまう。
「本当に申し訳ない。――お詫びと言っては何ですが、明日の予定もなくなったので桜子さんのお店にいきませんか?」
「桜子さんのお店ですか?」
思いもよらないお誘いに、俯いた顔を上げると課長は一度頷いた。
「連絡が来るんですよ。この前撮った桜の写真を見たいから持ってきてほしいと。今まで仕事で忙しくて行けなかったので丁度良い機会なので行こうかと思うんですが一緒にどうでしょすか?」
いきなりのお誘いだったけど答えは決まっていた――