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痴漢調教―野溝広美17才
第36章 まとわりつく精子の匂い
広美は学校に着くと、すぐさまトイレに向かいうがいをはじめた。

(お願い、匂わなく無くなって)

そう念じながら何度も水で口をゆすぐ。

うがいを終えクラスに入り席につくが、広美は自分の口臭が気になって仕方ない。

(匂ってないかな?)
(あれだけうがいしたから平気よね?)
(今日はなるべく話すのやめておこう)

席に着き、なるべく誰とも会話をしないようにカバンを開けたり閉めたりと、何かをやっているかのよう振る舞う。

「ひろたん、おはよー」

振り向かずにも声で恵美だとわかったが、広美は聞こえなかった振りをして、意図的に恵美の挨拶を無視した。

(恵美ちゃん、ごめんね)

広美は罪悪感で胸が痛くなる。

「ちょっと、ちょっとー、ひーろたん、あなたの大好きな恵美ちゃんだぞー」

恵美は席に座っている広美に後ろから頬を寄せ会うように抱きついた。

きゃっ

広美は驚き、声をあげた。


(さすがに恵美ちゃんは無視できないよね)

「恵美ちゃん、おはよー、何度も言うけど急に抱きついちゃダメだよ、めっ!」

広美は悪戯っぽく恵美を叱る。

「だってーひろたんが恵美ちゃんを無視するんだもーん、えーん、えん」

広美は恵美の嘘泣きをする仕草をみてホンワカする。
広美は自分に、甘えてくる恵美を妹のように感じている。

「ほらほら、そろそろ先生くるよ、席につきなさい」

恵美は元気よく返事をした。

「はーい、わかりましたー」
「そういえば、ひろたん今日香水か何かつけてるの?」
「甘ったるいというか、何だろう、この匂い」




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