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第55章 疑惑に思いながらも

広美は嫌がりながらも太田の車に乗り込んだ。

「あの…、どこに行くんですか？」

不安な目をした広美は太田に質問をする。

太田は広美の質問には答えずに無言で車を発車させた。
広美は今までの太田とは違う雰囲気に戸惑い、それ以降は話しかけるのをためらってしまう。

３０分ほど走り、車は少し大きな一軒家の前に停車した。

太田がリモコンのようなものを操作すると、家の門が開き太田は車をその中に入れた。


「ほら、着いたぞ、降りろ」

ずっと無言だった太田に声を急にかけられ少し驚いたように広美は返事をして、車から降りた。

「ここどこなんですか？」

広美は太田に質問をした。

「あー、ここは俺の家だ、まぁ、とりあえず入るぞ、着いてこい」

広美はその家の大きさに驚きながらも、先に歩いていく太田のあとに着いて玄関に向かった。