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遠き記憶を染める色【完結】
第22章 溶けあう心、重ならないカラダ
「はは…、なんかホッとした気分だよ。ずっと心の中に閉じ込めてたものを解放できたような…。大岬の海で流子ちゃんだけはオレを理解してくれてるってわかったから…。いや、以前からそう思っていたかもな」


「サダト兄ちゃん…」


流子はたまらず、サダトに抱きついた。
そしてサダトはしっかりと受け止め、彼女を抱き寄せた。


二人は唇を重ね目を閉じると、互いに舌を絡らませながら、どこか貪りあうようだった。


「もうキミしかいない。他には無理なんだ…」


「私もよ‥。あなたを誰にも渡さない」


流子とサダトはベッドの上で、相手の体にしがみつくように抱きあい、互いに撫であい、そして局部を密着させた。


***


「お兄ちゃん…、カタいよ」


「うん。キミに感じてる。もう興奮してる…」


「ああっ…、私もだよ。…あそこ、もう濡れてきてるし‥」


早くも二人の体は火照り、欲情が全開した。
サダトは流子のカラダに上からかぶさり、まるで全身を彼女に擦りつけるようで、どこか自分自身を預けている動作を感じさせた。


それは、海の流れに身を委ね、水に溶け込んでいく…。
サダトの中ではもはや愛する流子は海だった…。





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