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遠き記憶を染める色【完結】
第32章 かくて二人はカラダも溶け合った
「愛してる…」


「オレもだ。どこに行こうが、ずっとキミを愛してる」


「ああーん…、お湯が私のあそこに当たってくる…。あなたぼオチンチンと一体になって…。とても気持ちいいわ!ハア、ハア…」


「渦だ…、こんな狭い水中で、しかもお湯がオレたち二人と反応して潮を産んで、そのうねりがオレのチンポと流子ちゃんのマ○コを愛撫してくれるんだよ。ああ…、昇天しそうだ…」


「して!私もあなたと溶けて一体になるわ!」


流子に迷いは泣かった。
かくて、二人の儀式はクライマックスを迎えようとしていた…。


***


「ああ…、そしたら、ここで捧げる。流子ちゃんの体の中で…。このあったかいお湯と溶けあった二人のカラダを寄せ合って…。いいんだね、本当に…?」


「ハア、ハア、ハア…、いいわ!私は大丈夫だから…。サダトさんの思うようにやっていいのよ。ああん…、私たち二人は互いに二人のものなのよね、永遠に…」


「ハア、ハア…、そうさ!海に還るんだ。海が命を産んだ時の海になったときの源に…。そこに還る…。ううっ…、イク…!」


「ああーん、ああー、私もイッちゃう!!」


二人は全く同時に果てた。
そしていつの間にか、サダトの右手には浴室に持ち込んだ果物ナイフが収まっていた。


***


「行くぞ!流子ちゃん…、オレは行く!」


「行って!私…、お兄ちゃんが言ったとおり、最後までやれるわ!」


「ありがとう…、本当にありがとうな、流子ちゃん…」


「いいの。私、お兄ちゃんと溶けあえて幸せだった。いつか私も海に還る。待ってて…」


「待ってる…。でも一緒さ、はは…」


間もなく、浴室からはサダトのすさまじい絶叫が劈いた。


***


「…それ、頼む…、流子ちゃん…。先…、行ってる」


”大丈夫よ…。大丈夫…、私はちゃんとやれる。迷わず行って。いずれ私もお兄ちゃんの海に戻るからね…”


流子の手には、たった今、サダトがナイフで切り取った彼のイチモツが握られていた。
しっかり勃起したままで…。


真っ赤に染まった浴槽は、みんな一体だった。
この世で命を絶った甲田サダトも、その彼を抱いている潮田流子も…。
そして、真紅を纏ったお湯という名の海の源も…。


***


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