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異邦人の庭 〜secret garden〜
第5章 ペニー・レーンの片想い
「…あの…二宮紗耶です。
文学部英文学科の一年です。
…私…とても口下手で…性格が暗くて…引っ込み思案で…今までサークルや部活動をしたことがなくて…でも、それじゃダメだ…て…変わらなきゃ…て思っていました。
そうしたら、偶然にこちらのサークルのテーブルで隼人先輩と知り合って…。
隼人先輩がクラシックの楽器でロックを奏でるデイビッド・ギャレットさんの動画を見せてくださって…。
すごくカルチャーショックで…でも感動して…。
あんな風に弾いてみたいな…て。
…で、でも…私、ヴァイオリンは上手くはないんです…。
コンクールは予選落ちばかりで…。音が小さいとか…表現が稚拙だとか…そんなご批評ばかりいただいていて…本当に駄目なんです…。
でも…あんな風に自由に弾けたら、きっと楽しいだろうなあ…て…わくわくするような気持ちに、初めてなれたんです。
…それから、皆さんみたいなユニークな方たちとご一緒に賑やかに弾けたらな…て…。
あの…何を言いたかったか分からなくなってきちゃったんですけれど…と、とにかく…不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします!」
ウサギが飛び跳ねるように頭を下げる紗耶に…
「よッ!サーヤちゃん!いいぞ!」
「可愛いじゃね〜か!サーヤ!」
「ヴァイオリンのお姫様ッ!バンザイ!」
男たちのダミ声が響き渡り、いきなりのバンザイ三唱が繰り広げられたのだった。
文学部英文学科の一年です。
…私…とても口下手で…性格が暗くて…引っ込み思案で…今までサークルや部活動をしたことがなくて…でも、それじゃダメだ…て…変わらなきゃ…て思っていました。
そうしたら、偶然にこちらのサークルのテーブルで隼人先輩と知り合って…。
隼人先輩がクラシックの楽器でロックを奏でるデイビッド・ギャレットさんの動画を見せてくださって…。
すごくカルチャーショックで…でも感動して…。
あんな風に弾いてみたいな…て。
…で、でも…私、ヴァイオリンは上手くはないんです…。
コンクールは予選落ちばかりで…。音が小さいとか…表現が稚拙だとか…そんなご批評ばかりいただいていて…本当に駄目なんです…。
でも…あんな風に自由に弾けたら、きっと楽しいだろうなあ…て…わくわくするような気持ちに、初めてなれたんです。
…それから、皆さんみたいなユニークな方たちとご一緒に賑やかに弾けたらな…て…。
あの…何を言いたかったか分からなくなってきちゃったんですけれど…と、とにかく…不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします!」
ウサギが飛び跳ねるように頭を下げる紗耶に…
「よッ!サーヤちゃん!いいぞ!」
「可愛いじゃね〜か!サーヤ!」
「ヴァイオリンのお姫様ッ!バンザイ!」
男たちのダミ声が響き渡り、いきなりのバンザイ三唱が繰り広げられたのだった。