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異邦人の庭 〜secret garden〜
第6章 ペニー・レーンの片想い 〜Lady Yの告白〜
「プロフェッサーを愛しているの?
そんな…薔薇なんかを大切に育ててさ」
膨れっ面のアルフレッドは、まるで少年のようだ。
…無理もない。
彼はまだ二十歳の学生なのだから。
「…まあ…」
この彫像のように美しく、大英帝国の由緒正しい貴族の青年への愛おしさが泉のように溢れ出す。
「…愛ね…。
難しい質問ね。
…夫を嫌いなわけではないわ。むしろ…好きだわ…。
千智様は、優しく穏やかで聡明で…とても良い方よ。
…けれど…」
…『これからは寝室を別にしましょう』
そう切り出されたかつての夫の声が蘇り、徳子を暗鬱たる想いにさせた。
…私は女として拒絶されたのだ…。
子どもを孕めない女など、あのひとにとって…高遠家にとって、無用の存在なのだ…。
果てしない哀しみに引き摺られそうになり、徳子は首を振り、不満そうにしている美しい青年貴族の胸に貌を寄せる。
「…貴方が初めてだわ…。
私を女と認めてくれて…愛してくれたのは…」
「…ヨシコ…!」
強い腕が徳子を抱く。
その激情のまま、顎を掴まれ、唇を奪われる。
「…このまま貴女をここから奪い去りたいよ…!
プロフェッサーは不実な夫だ。
こんなにも美しく素晴らしい女性を妻にしておいて、触れもしないなんて…!
僕ならそんなことはしない。
貴女を一生愛し抜く…身も心も…すべてを…!」
「…アルフレッド…」
その言葉を形で表すかのような激しく濃密な口づけが与えられ、若く美しい青年の身体の重さと熱さに、有無を言わさずに支配される。
…そうして徳子は、再び背徳と官能の甘き沼に沈みこむのだ…。
そんな…薔薇なんかを大切に育ててさ」
膨れっ面のアルフレッドは、まるで少年のようだ。
…無理もない。
彼はまだ二十歳の学生なのだから。
「…まあ…」
この彫像のように美しく、大英帝国の由緒正しい貴族の青年への愛おしさが泉のように溢れ出す。
「…愛ね…。
難しい質問ね。
…夫を嫌いなわけではないわ。むしろ…好きだわ…。
千智様は、優しく穏やかで聡明で…とても良い方よ。
…けれど…」
…『これからは寝室を別にしましょう』
そう切り出されたかつての夫の声が蘇り、徳子を暗鬱たる想いにさせた。
…私は女として拒絶されたのだ…。
子どもを孕めない女など、あのひとにとって…高遠家にとって、無用の存在なのだ…。
果てしない哀しみに引き摺られそうになり、徳子は首を振り、不満そうにしている美しい青年貴族の胸に貌を寄せる。
「…貴方が初めてだわ…。
私を女と認めてくれて…愛してくれたのは…」
「…ヨシコ…!」
強い腕が徳子を抱く。
その激情のまま、顎を掴まれ、唇を奪われる。
「…このまま貴女をここから奪い去りたいよ…!
プロフェッサーは不実な夫だ。
こんなにも美しく素晴らしい女性を妻にしておいて、触れもしないなんて…!
僕ならそんなことはしない。
貴女を一生愛し抜く…身も心も…すべてを…!」
「…アルフレッド…」
その言葉を形で表すかのような激しく濃密な口づけが与えられ、若く美しい青年の身体の重さと熱さに、有無を言わさずに支配される。
…そうして徳子は、再び背徳と官能の甘き沼に沈みこむのだ…。