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異邦人の庭 〜secret garden〜
第7章 コーネリアの娘
「俺のこと?なんで?」
面喰らうような表情の隼人に、紗耶はたどたどしく…けれど真剣に答える。
「私、隼人先輩のこと、まだあまり知らないと思うんです。
だから、たくさん知りたいんです。
隼人先輩は私にとって恩人みたいな方だから…」
「恩人?なんだそりゃ」
「私、大学に入って…先輩が私をペニーレーンに勧誘してくださったお陰で、世界がすごく広がったんです。
サークルの皆さんと仲良くさせていただいて、新しい音楽の世界を知って、ヴァイオリンが今まで以上に好きになって…毎日大学に通うのが楽しいです。
最近では、専攻のお友だちも出来ました」
…不思議なことに、専攻のクラスでも自然に気が合う友人が何人か出来た。
今では学食で一緒にランチしたり、カフェに行ったりするほど気心が知れて来たのだ。
サークルで楽しく過ごせている自信みたいなものが伝わっているのかも知れない。
「二宮さん、ペニーレーンに入っているんだって?
あのサークル、クラシック曲をロックにアレンジするんだよね?
あそこ、変わったひとがたくさんいるから面白いよねえ」
「二宮さんてお嬢様っぽいのに意外だね。
今度演奏聴きに行くよ」
などと声をかけて貰えたのだ。
「…そりゃ良かったな」
隼人はにっこり笑った。
…でも…
と、また無愛想な貌になり
「別に俺はなんもしてねえけどな」
そうぶっきら棒に呟くと、ぐびりと冷やし飴を飲み干した。
面喰らうような表情の隼人に、紗耶はたどたどしく…けれど真剣に答える。
「私、隼人先輩のこと、まだあまり知らないと思うんです。
だから、たくさん知りたいんです。
隼人先輩は私にとって恩人みたいな方だから…」
「恩人?なんだそりゃ」
「私、大学に入って…先輩が私をペニーレーンに勧誘してくださったお陰で、世界がすごく広がったんです。
サークルの皆さんと仲良くさせていただいて、新しい音楽の世界を知って、ヴァイオリンが今まで以上に好きになって…毎日大学に通うのが楽しいです。
最近では、専攻のお友だちも出来ました」
…不思議なことに、専攻のクラスでも自然に気が合う友人が何人か出来た。
今では学食で一緒にランチしたり、カフェに行ったりするほど気心が知れて来たのだ。
サークルで楽しく過ごせている自信みたいなものが伝わっているのかも知れない。
「二宮さん、ペニーレーンに入っているんだって?
あのサークル、クラシック曲をロックにアレンジするんだよね?
あそこ、変わったひとがたくさんいるから面白いよねえ」
「二宮さんてお嬢様っぽいのに意外だね。
今度演奏聴きに行くよ」
などと声をかけて貰えたのだ。
「…そりゃ良かったな」
隼人はにっこり笑った。
…でも…
と、また無愛想な貌になり
「別に俺はなんもしてねえけどな」
そうぶっきら棒に呟くと、ぐびりと冷やし飴を飲み干した。