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異邦人の庭 〜secret garden〜
第7章 コーネリアの娘
山頂で皆と賑やかに食べるバーベキューはびっくりするくらいに美味しかった。
朝採りの瑞々しいとうもろこしやホワイトアスパラガス、ズッキーニは焼くととても甘く、柔らかなジンギスカンは癖がなくすんなりと食べられた…。
ビールは飲めないが、その代わり隼人が名物の梅酒ソーダをオーダーしてくれた。
「アルコールはほとんど入ってないから大丈夫さ」
飲むと疲れと乾きがすっと消えてゆく。
「…美味しいです…!」
ビアマウントから見える景色は更にパノラマで壮観だ。
遠くには富士山が見え、紗耶は歓声をあげる。
「あれ、富士山ですよね?わあ…東京からも富士山が見えるんだ!」
「可愛いなあ〜。サーヤ姫は。
今時富士山くらいで感激する女の子なんていないよな」
「うむうむ。
…もうすぐ人妻になるっつ〜のが惜しい!惜しすぎる!
な!隼人。お前もそう思うだろ?」
「うっせ〜な。くだらねえこと言ってんじゃねえよ」
口々に絡んでくるメンバーに、隼人はジョッキのビールを一気飲みし、睨みつける。
「別にさ、サーヤはまだ人妻じゃないんだから気にすることないんじゃないの?」
アネゴこと梢が生ビールを大ジョッキでぐびりと飲みながらさらりと言う。
「は?」
「婚約しただけでしょ?
婚約なんて法的にもなんの意味もないもん。
サーヤだってこれからお兄ちゃま以外に好きなひとが出来て、恋に落ちるかもしれないしさ。
ね?サーヤ」
「…アネゴ先輩…」
「よせ、アネゴ。
紗耶が困ってんだろ。
紗耶、これ、焼けてるぞ。
ジンギスカン、もっと食え」
紗耶の皿に焼き立てのジンギスカンを山盛り載せる。
「は、はい!ありがとうございます!」
紗耶の世話を焼く隼人を、梢はしばらく見つめていたがやがて…
「…損な性格だよね、ほんと…」
と、誰に言うともなく呟いたのだった。
朝採りの瑞々しいとうもろこしやホワイトアスパラガス、ズッキーニは焼くととても甘く、柔らかなジンギスカンは癖がなくすんなりと食べられた…。
ビールは飲めないが、その代わり隼人が名物の梅酒ソーダをオーダーしてくれた。
「アルコールはほとんど入ってないから大丈夫さ」
飲むと疲れと乾きがすっと消えてゆく。
「…美味しいです…!」
ビアマウントから見える景色は更にパノラマで壮観だ。
遠くには富士山が見え、紗耶は歓声をあげる。
「あれ、富士山ですよね?わあ…東京からも富士山が見えるんだ!」
「可愛いなあ〜。サーヤ姫は。
今時富士山くらいで感激する女の子なんていないよな」
「うむうむ。
…もうすぐ人妻になるっつ〜のが惜しい!惜しすぎる!
な!隼人。お前もそう思うだろ?」
「うっせ〜な。くだらねえこと言ってんじゃねえよ」
口々に絡んでくるメンバーに、隼人はジョッキのビールを一気飲みし、睨みつける。
「別にさ、サーヤはまだ人妻じゃないんだから気にすることないんじゃないの?」
アネゴこと梢が生ビールを大ジョッキでぐびりと飲みながらさらりと言う。
「は?」
「婚約しただけでしょ?
婚約なんて法的にもなんの意味もないもん。
サーヤだってこれからお兄ちゃま以外に好きなひとが出来て、恋に落ちるかもしれないしさ。
ね?サーヤ」
「…アネゴ先輩…」
「よせ、アネゴ。
紗耶が困ってんだろ。
紗耶、これ、焼けてるぞ。
ジンギスカン、もっと食え」
紗耶の皿に焼き立てのジンギスカンを山盛り載せる。
「は、はい!ありがとうございます!」
紗耶の世話を焼く隼人を、梢はしばらく見つめていたがやがて…
「…損な性格だよね、ほんと…」
と、誰に言うともなく呟いたのだった。