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異邦人の庭 〜secret garden〜
第7章 コーネリアの娘
「そろそろお開きにすっか〜」
部長の小宮ののんびりした言葉を潮に、皆はゆるゆると帰路に着き始めることにした。
帰りはひたすらに下り道だ。
下りは楽だろうと、少しほっとしながら紗耶は歩き出した。
「紗耶。気をつけろよ。
下りは自分が思うよりスピードが出るし脚に負担が掛かるからゆっくり行けよ」
隼人に声を掛けられ
「はい!」
振り返りながら答えた弾みで、やや古びたウッドデッキのでこぼこした表面に踏み出した脚の靴裏を取られた。
「あっ…!」
小さく叫んだ次の瞬間には、紗耶は階段を二、三段踏み外していた。
「紗耶!大丈夫か⁈」
隼人が慌てて駆け寄り、しゃがみ込んでいる紗耶を抱き起す。
「は、はい…。大丈夫です…」
…言いながらも足首に鈍痛を感じ、紗耶は貌を蹙めた。
「捻ったか?見せてみろ」
スニーカーを脱がされ、足首を掴まれる。
「…痛っ…」
我慢しようと思ったが、ずきりとした痛みに思わず声が出てしまう。
隼人が男らしい眉を顰める。
「…捻挫だな。
動かすなよ。まず足首を固定しよう」
「す、すみません…」
…そそっかしくてのろまな自分が恥ずかしい。
バンダナを取り出し、てきぱきと手を動かす隼人の背後から、梢の淡々とした声が響いた。
「結局やっぱりおんぶだね、隼人」
部長の小宮ののんびりした言葉を潮に、皆はゆるゆると帰路に着き始めることにした。
帰りはひたすらに下り道だ。
下りは楽だろうと、少しほっとしながら紗耶は歩き出した。
「紗耶。気をつけろよ。
下りは自分が思うよりスピードが出るし脚に負担が掛かるからゆっくり行けよ」
隼人に声を掛けられ
「はい!」
振り返りながら答えた弾みで、やや古びたウッドデッキのでこぼこした表面に踏み出した脚の靴裏を取られた。
「あっ…!」
小さく叫んだ次の瞬間には、紗耶は階段を二、三段踏み外していた。
「紗耶!大丈夫か⁈」
隼人が慌てて駆け寄り、しゃがみ込んでいる紗耶を抱き起す。
「は、はい…。大丈夫です…」
…言いながらも足首に鈍痛を感じ、紗耶は貌を蹙めた。
「捻ったか?見せてみろ」
スニーカーを脱がされ、足首を掴まれる。
「…痛っ…」
我慢しようと思ったが、ずきりとした痛みに思わず声が出てしまう。
隼人が男らしい眉を顰める。
「…捻挫だな。
動かすなよ。まず足首を固定しよう」
「す、すみません…」
…そそっかしくてのろまな自分が恥ずかしい。
バンダナを取り出し、てきぱきと手を動かす隼人の背後から、梢の淡々とした声が響いた。
「結局やっぱりおんぶだね、隼人」