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異邦人の庭 〜secret garden〜
第7章 コーネリアの娘
「…すみません…隼人先輩…。
色々ご迷惑をおかけしてしまって…」
タクシーの車内で紗耶は小さくなる。
「気にすんな。俺がもっと気をつけてやれば良かったな…。
お前、山歩き初めてだったんだからな。
それより、痛みはどうだ?腫れて来てないか?」
気遣わしげに尋ねる隼人に慌てて首を振る。
「大丈夫です…!腫れてはいません」

…隼人に背負ってもらいながら高尾山を下山した。
「だ、大丈夫です!ゆっくりなら歩けますから!」
と、固辞する紗耶を隼人は叱りつけた。
「馬鹿。今歩いたらもっと炎症が酷くなるぞ。
黙って早く乗れ」
広い背中を向けられ、紗耶は
「…すみません…」
と、おずおずとおぶさった。

「…軽いなあ…。本当に乗ったのか?」
…妖精を乗せてるみたいだ…。
隼人の小さな呟きが聞こえた。

京王線で最寄駅まで乗り、駅からはタクシーに乗った。
一人で帰れると言い張ったのだが、
「いや、家まで送る。
俺には責任があるから」
隼人は頑として譲らなかったのだ…。

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