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異邦人の庭 〜secret garden〜
第10章 ビーカーとマグカップ 〜甘く苦い恋の記憶〜
「紫織!」
海の底に悴んだ紫織の白く華奢な身体は、すぐさま藤木に力強く引き上げられた。

「馬鹿なことをして…!」
腹立たしげに…けれど狂おしくも愛おしい情愛に満ちた声がかかり、そのまま骨が折れるほど抱き竦められる。
苦しげな掠れた声が紫織の鼓膜を震わせる。
「僕だって君を帰したくないよ…!
ずっと君をこのまま独り占めしていたい…」

「…じゃあ、そうして…。お願い…」
藤木の両手が紫織の白く小さな貌を捉え、近づかせる。
「…だめだ…。君はまだ未成年で、僕の生徒だ。
…道徳が、世間が、それを許さない。
君の美しい無垢な将来を危険に晒すわけにはいかない」

藤木の手に手を重ねる。
「道徳って何?世間って何?
私はそんなものに批判されても傷付いたりしない。
17歳の女の子が一人の男性に恋をしてはいけないの?
私は先生に恋をしたわけじゃないわ。
貴方という一人の人間に恋をしたのよ。
…私は今日このままずっと貴方といたいの。
貴方と離れたくないの。
…お願い…。
私の一生のお願い…。
…もう二度と、わがままは言わないから…。
お願い…」
水晶のように純潔で美しい涙が、紫織の大きな瞳から溢れ落ちる。
男の長く綺麗な指が愛おしげにそれを拭う。

「…紫織…。わがままじゃないよ…」
優しい言葉と眼差しが、紫織に降り注ぐ。

「…僕は君を愛している…。
それが今の僕のすべてだ…」
「…せんせ…」
海水に濡れた藤木の唇に、荒々しく塞がれ、貪られる。
冷たく荒々しい波に身体を揺さぶられながら、二人は燃えるように熱く激しい口づけをいつまでも繰り返すのだった…。
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