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異邦人の庭 〜secret garden〜
第10章 ビーカーとマグカップ 〜甘く苦い恋の記憶〜
…それから先の出来事は、紫織にとって生まれて初めて味わう…さながら大海原で起きた嵐のように衝撃的なことだった。

紫織の持つ性の知識を遥かに凌駕するようなことが、身の上に起こったのだ。
…しかし、それは少しも嫌ではなかった。

堪え切れない涙が流れるほどに痛くて恥ずかしくて苦しかったけれど、愛する男と結ばれることは、それを上回るほどに幸せで甘美で、天国に登るような心地だったのだ。

藤木は紫織のまだ青く熟していない果実を、躊躇いもなく…しかし、決して痛みだけではなく、初めての快楽を与えることに熱を傾け、奪い尽くした。
野蛮な行為…と藤木が口にした訳が、紫織には実感として感じられた。

いつも優しく紳士的な藤木が、紫織の下肢を大胆に押し開き、どこか優雅な野蛮さとも言える動作で、紫織の処女を奪ったのだ…。
けれどそこには、男の欲情だけでなく、限りなく深い愛の情動が感じられた。




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