この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異邦人の庭 〜secret garden〜
第10章 ビーカーとマグカップ 〜甘く苦い恋の記憶〜
「すごく美味しいよ、紫織…。
茸もカリフラワーもベーコンも味が染みてる。
ありがとう…」
一生懸命に作ったクリームシチューを、藤木はとても喜んでたくさん褒めてくれた。
「本当?良かった…」
ほっとしながら紫織も口に運ぶ。
カリフラワーはほろりと溶けて、桜チップで燻された厚切りベーコンも香ばしく、ホワイトマッシュルームは茸の風味がきちんと残っていた…。
…うん。合格かな…。
思わず微笑みが浮かぶ。

「お料理は上手し、手先は器用だし、世話好きだし…。
…紫織は今すぐにでもお嫁に行けるね…」
さらりと言われ、マッシュルームが喉に詰まりそうになった。

「…そう…かな…」
俯いて、スプーンを動かす紫織に、静かな一言が掛けられた。
「紫織…」
「なあに?」
貌を上げると、真剣な榛色の端整な眼差しに見つめられた。

「大学を卒業したら、僕と結婚してほしい」
「…え…?」
手からスプーンが取り落とされ、シチュー皿の上で無作法な音を立てた。

「もちろん就職して構わない。
君の好きな進路を選んでいい。
したいことをしていい。
…でも、僕の側にいてほしい。
この先の人生、ずっと…」


/789ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ