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異邦人の庭 〜secret garden〜
第3章 コンテ・ド・シャンボールの想い人
それから紗耶は、人が変わったかのように猛然と予備校に通い、熱心に受験勉強を始めた。
紫織と政彦は紗耶の意思を尊重してくれた。
特に政彦は
「紗耶は偉いな。
わざわざ大変な方を選ぶんだから、立派だよ」
と応援してくれた。
政彦は仕事に忙しく、なかなか触れ合う時間は少ないがとても子煩悩な父親だ。
紗耶は、そんな父親が大好きだった。
「ありがとう、お父様。
…紗耶はあまり頭は良くないから、お父様みたいに国立大は無理だと思うけれど、頑張る」
「いいんだよ、紗耶が選んだ大学ならどこであろうと。
頑張りなさい」
と、紗耶の頭を撫でて優しく笑った。
…模試の結果も回数を追うごとに良くなり、希望する難関私立大の合格判定もA判定となった冬休み前のある夜…。
両親の会話を、紗耶は計らずも聞いてしまったのだ。
紫織と政彦は紗耶の意思を尊重してくれた。
特に政彦は
「紗耶は偉いな。
わざわざ大変な方を選ぶんだから、立派だよ」
と応援してくれた。
政彦は仕事に忙しく、なかなか触れ合う時間は少ないがとても子煩悩な父親だ。
紗耶は、そんな父親が大好きだった。
「ありがとう、お父様。
…紗耶はあまり頭は良くないから、お父様みたいに国立大は無理だと思うけれど、頑張る」
「いいんだよ、紗耶が選んだ大学ならどこであろうと。
頑張りなさい」
と、紗耶の頭を撫でて優しく笑った。
…模試の結果も回数を追うごとに良くなり、希望する難関私立大の合格判定もA判定となった冬休み前のある夜…。
両親の会話を、紗耶は計らずも聞いてしまったのだ。