この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異邦人の庭 〜secret garden〜
第13章 ミスオブ沙棗の涙 〜初恋のゆくえ〜
「…できたわ…。
これでいいかしら…」
紫織は政彦のための夕食をテーブルの上に並べ終え、ふうっと息を吐いた。

…トマトクリームスープのロールキャベツに鰯のマリネ、海老のしんじょ揚げ、コールスローサラダ、舞茸としめじの炊き込みご飯…。
なんだか脈絡のないメニューになってしまったが、どれも政彦の好物ばかりだ。

…これから、恋しい男に会いにゆくというのに、夫の好物を熱心に作る自分はしたたかなのだろうか…。
それとも、無神経…あるいは鈍感なのだろうか…。

紫織は小さくため息を吐く。

…分からない…。
分からないが、ただひとつだけ言えることは、この食事を政彦が喜んでくれたらいいな…と思うことだ。
政彦が美味しそうに食べてくれたらいいな…と思うことだ。
それだけは、嘘偽りのない真実なのだった。

紫織はそれぞれの料理を綺麗にラップすると、冷蔵庫に仕舞った。

そうして、出かける支度をするべくエプロンを外し、キッチンを後にしたのだった。

/789ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ