この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異邦人の庭 〜secret garden〜
第15章 カーネーション・リリー・リリー・ローズ
「…やめとけよ」
不機嫌そうな声が暗闇の中、唐突に響いた。

紗耶は思わず振り返る。
「…隼人先輩…」
寝ていると思った隼人は、起きていたようだ。

「会ってどうするんだ?
お前を騙したヤツだぞ?
お前の母さんと付き合って…よりを戻したくてお前に近づいたんだろ?
ゲス野郎クズ野郎だ。
…お兄ちゃまと結婚しろ。
昔から憧れの王子様だったんだろ?
あのひと以上にお前に相応しいひとはいないだろ?
その方がお前はきっと幸せになる」
…冷静になって考えろ。
怒ったようにそう言うと、隼人は音を立てて寝返りを打ち毛布を被った。

「…隼人先輩…」

「…ほんと…不器用なやつ…。
今がサイコーのチャンスなのにさ」
アネゴが呆れたようにため息をついた。

「…え…?」
「ううん。なんでもない。
あのさ、紗耶」
アネゴの大きな瞳が紗耶を優しくじっと見つめる。

「あたしは紗耶がどんな選択をしても受け止める」
「…アネゴ先輩…」

「自分の人生は自分で決めなきゃね」
…そうじゃなきゃ、あとで悔いが残るよ…。

優しいけれどきっぱりとしたその言葉は、いつまでも紗耶の胸に残ったのだ…。






/789ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ