この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異邦人の庭 〜secret garden〜
第15章 カーネーション・リリー・リリー・ローズ

「…紗耶…!」
「お願いします。見逃してください」
頭を下げる紗耶を二人はじっと見つめた。
隼人は途方に暮れたようにため息を吐いた。
「…お前…まさか、本当に今から藤木に逢いにいくのか?」
「はい…!
早く行かないと、家政婦さんたちが私を探しに来ます」
紗耶は焦りだした。
うかうかしていると、今にも千晴や七重たちが紗耶を追いかけてきそうだったからだ。
アネゴが口を開いた。
「…隼人。あんたのBKBを早く持ってきな」
「へ?」
アネゴが舌打ちする。
「察しわりいな。
あんたのカワサキバイクだよ!
でっかいナナハン!ストリート!タンデムできるじゃん!
…サーヤ、一番近い裏口どこ?目立たないとこ」
「…あの裏木戸から外に出られます。
庭師さんしか使わない小さな出入り口ですから…」
紗耶が指差す小さな裏口をアネゴは見遣り、隼人に命令する。
「隼人。あの裏手にバイク付けてきて。
急いで」
アネゴの思惑を理解した隼人は、頭をガシガシ掻く。
「…知らねえぞ、マジで」
と、言いながらも
「着いたら声掛ける。
見つからねえように隠れてろ」
きびきび言い捨てると、素早くその場を後にした。
「お願いします。見逃してください」
頭を下げる紗耶を二人はじっと見つめた。
隼人は途方に暮れたようにため息を吐いた。
「…お前…まさか、本当に今から藤木に逢いにいくのか?」
「はい…!
早く行かないと、家政婦さんたちが私を探しに来ます」
紗耶は焦りだした。
うかうかしていると、今にも千晴や七重たちが紗耶を追いかけてきそうだったからだ。
アネゴが口を開いた。
「…隼人。あんたのBKBを早く持ってきな」
「へ?」
アネゴが舌打ちする。
「察しわりいな。
あんたのカワサキバイクだよ!
でっかいナナハン!ストリート!タンデムできるじゃん!
…サーヤ、一番近い裏口どこ?目立たないとこ」
「…あの裏木戸から外に出られます。
庭師さんしか使わない小さな出入り口ですから…」
紗耶が指差す小さな裏口をアネゴは見遣り、隼人に命令する。
「隼人。あの裏手にバイク付けてきて。
急いで」
アネゴの思惑を理解した隼人は、頭をガシガシ掻く。
「…知らねえぞ、マジで」
と、言いながらも
「着いたら声掛ける。
見つからねえように隠れてろ」
きびきび言い捨てると、素早くその場を後にした。

